「期待していない自分」という曲
けやき坂46の「期待していない自分」という曲は、「自分」がなぜうまく行かないのかを葛藤する内容となっています。道の途中で躓いた時に、そこに段差があれば言い訳が出来ますが、しかし、振り返っていると何もありませんでした。人生の中で誰しもがある出来事をキッカケに躓いてしまう事があります。その時に弱い自分が言い訳をしたい時に何かがあれば、言い訳が出来ます。
歌詞の中には、「僕」だけが一人だけ取り残されているように感じて、背を丸めて歩くシーンが描画されていて、落ち込み易い「僕」の性格が表現されています。「僕」の周りにいる大人からは「慎重に生きろ」と言われているようで、その事に対する反発心も覗かせています。若いから自分の行きたい方に行こうとするのがいけない事なのかと葛藤しており、それが自分自身の自信の無さに繋がっています。自分が「期待しない」という事は「夢を捨てた」のではないと自分に言い聞かせ、自分に期待しないと言いつつ、何か未来に自分が良くなる道があるのではないかと、かすかな期待をしています。
「期待していない自分」は、美しい旋律で展開されていく曲ですが、主人公の心の葛藤を歌詞で表現し、現状の自分と未来の自分に期待はしていないけれども、それでも、良い未来が来る事を待っている事を上手に表現している作品です。青春の一ページを切り取ったような作風になっていて、多くの人々が経験した若い時の心の動きを捉えています。